19.12.19 確定申告
目次
12月ですね。来年の確定申告(来年の期限は3月16日)について頭を悩ませる時期です。 私が以前従事していたケーブルテレビの営業の業務委託の確定申告について振り返ってみます。
・販売した商品に応じてインセンティブを受け取る
・契約ベース・工事が完了ベース(営業を委託する会社によって違う)
・受け取り後、6ヶ月以内に契約がキャンセルになった場合、返金
・移動手段・通信手段は自前
以上を個人事業主として受けていました。
当時、私は白色申告で簡単に記帳し、領収書を保管して確定申告していました。
経費としては営業及び点検作業時に着用する作業着購入費、携帯電話の通信費、営業用の足として利用するレンタカー代、ガソリン代、交際費、会議時の飲食費を計上していました。
概ね営業の事務処理は依頼主事務所のスペースを利用させていただいていたのですが、まれにそれがかなわず、事務所を確保しなければならない依頼主もあってその際は事務所賃料として家賃を按分して計上しました。(依頼主の所在地近くに事務所を借りて自分が間借りする形でした。)
白色申告の場合は、「業務・仕事の部分の割合がおおむね50%超の家事関連費だけが対象」ということにも注意してください。
所得税の源泉徴収について。下記4.に該当するので、毎月の報酬から源泉徴収されており、「外交員報酬の支払調書」を依頼主からもらってました。
1.原稿料や講演料等
2.弁護士や公認会計士・司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬等
3.社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
4.プロ野球選手、モデルや外交員等に支払う報酬等
5.芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬等
6.ホステス等に支払う報酬等
7.プロ野球選手の契約金等、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
8.広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金
業務委託の確定申告の要・不要について調べてみました。
●業務委託のみ
報酬が基礎控除の38万円以上
私のケースです。当然、確定申告が必要です。38万円以上ありましたから。(でないと生活できません。笑)
●会社員の副業
報酬が20万円以上
●家族の扶養控除対象である
報酬が基礎控除の38万円以上
簡易的な帳簿の記帳
白色申告に必要な書類
・確定申告書B
・添付種類台紙
・収支内訳書
※私の場合は本当に簡単な収入と支出を記録した出納帳的なものを添付していました。
所得税の速算表
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
(注) 例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円
※平成25年から令和19年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。
【国税庁】ホームページより
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
私の場合はひとり者ですので、関係なかったのですが、家族で事業を営んでいた場合、家族従業員のことを、「専従者」と呼びます。専従者給与とは、専従者への給与のことを指し、一緒に個人事業を手伝ってくれている親族への給与です。
白色申告の場合には専従者への給与は経費にできませんが、確定申告書に控除額の記入欄があり、事業所得に応じて、一定額まで控除の対象になります。
・控除額について
白色事業専従者控除額の計算
事業所得等 ÷ (専従者の数 + 1) = 事業専従者控除額
(この場合の「事業所得等」とは、山林所得と不動産所得を含みます。)
・控除額の上限
事業専従者が事業主の配偶者であれば86万円
配偶者でなければ専従者一人につき50万円事業専従者の条件
・事業専従者の条件
白色申告者と生計を一緒にする配偶者などの親族であること
その年の12月31日時点で年齢が15歳以上であること
その年を通じて6月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事していること
青色申告の場合は、この専従者への給与が経費にできます。従業員への給与は「給料賃金」、専従者への給与は「専従者給与」の勘定科目で仕訳します。
青色特別控除=課税所得から10万円か65万円の控除があります。更に地方自治体に納める住民税や国民健康保険の保険料も課税所得に基づいて算出されますから、青色申告のメリットは大きいです。
10万円控除してもらう条件
・簡易な簿記(単式簿記)による記帳をする
・損益計算書を作成する
(要するに、青色申告決算書4ページ目の貸借対照表は書かなくてよい)
65万円控除してもらう条件
・正規の簿記(複式簿記)による記帳をする
・損益計算書と貸借対照表を作成する
・腹式簿記&貸借対照表=知識と手間が必要
◆改正1 個人の方の所得税について
・青色申告特別控除額が変わります!(現行 65 万円⇒改正後 55 万円)
・基礎控除額が変わります! (現行 38 万円⇒改正後 48 万円)
◆改正2 「(改正後)55 万円の青色申告特別控除」の適用要件に加えて
e-Tax による申告(電子申告)又は電子帳簿保存を行うと、 引き続き 65 万円の青色申告特別控除が受けられます!
青色申告に必要な書類
・確定申告書B
・添付種類台紙
・所得税青色申告決算書
初めて青色申告をする場合は、上記の書類と「所得税青色申告承認申請書」が必要
もともと事業運営していて、白色申告から青色申告に切り替える場合はその年の3月15日までに申請書を提出する必要があります。例えば5月に「今年から青色申告にしよう!」と思って申請書を提出しても、来年の確定申告は白色申告しかできません。(申請書の提出期限に注意)
新規に事業を始めるかたは、その年の1月1日から1月15日までに開業した場合は、3月15日までに申請書を提出すれば翌年の確定申告は青色でできます。
1月16日以降に開業した場合は、開業日から2カ月以内に申請書を提出すれば翌年の確定申告は青色でできます。
私同様フリーランス(WEBデザイナー、士業、コピーライター等)の方々は、自分で確定申告しなければなりませんから色々考えておられると思います。
請求書管理、領収書管理、記帳の方法がわからなかったり、面倒なことが多い。私も青色申告の節税メリットがあるのは知っていたのですが、知識不足で白色のままでいたのですが、今考えれば、専門家に相談して青色申告しておけば良かったなと思います。
※本記事は筆者個人による経験と個人で確定申告する為に調べたもので、実際の個々のケースに該当する保証はありません。
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